そんな中、”ウィルダネス・アイランドにおける視察およびリトルスピーシー種への意識調査” の返答が早くも帰ってくる。
意見書への御返答
オリジンサイエンス部門セントロ所属
ウィーン 殿
先日提出された”ウィルダネス・アイランドにおける視察およびリトルスピーシー種への意識調査”への御返答をここに記します。
1. 視察について
特殊事項管理部は、これを許可することはできません。ウィルダネス・アイランドは非常にデリケートな管理エリアであり、一部のオリジン以外は、その立ち入りを堅く禁じられています。
2. 意識調査について
リトルスピーシーへの意識調査は、生態系保護の観点から、特殊事項管理部にて、定期的に実施されていますので、貴殿が行う必要はありません。調査結果については、別紙にて添付のURLにて、過去10年分掲載されておりますので、参考にしていただけると幸いです。
オリジントップキャビネット
特殊事項管理部 インフォメーション
アブリル
「事務処理だな」
ウィーンはつぶやいた。
「こんなのありえるのか・・・?」
リトルスピーシーは、オリジンの存在すら知ることはなかった。意識調査など、もちろん、ただの一度も行われたことはなく、この返答書によって、2人のトップキャビネットに対する不信感が一気にたかまった。画面PCを開き、ウィーンが、記載されているURLを確かめる。そこには、実際に行われていたとすれば、ほぼ突っ込みどころのない意識調査の結果がまとめられていた。
「”・・・ウィルダネスにおける意識調査・・・ナチュラルリソース内の、食物・電子機器・生活品などの、バランスについてどう思うか。非常に良い、70%・・・”なんだこれ、俺たちは、ナチュラルリソースがどこからきているかすらわかってないってのに!」
「こっちなんてもっとひどい。”惑星 (ほし) の生態系を守るため、ウィルダネス・ランドの保護を今後も続けて行きたい・・・是非そうして行くつもりだ、26%、そうして行くつもりだ、72%・・・”でっちあげでここまでできるものなのか。笑うしかないな」
「完全に黒か」
「自らさらしたか、最高組織め」
「もはや俺が直接出向けば、あっちも弱みを握られることになるんじゃないか?」
ううん、と唸り、ウィーンは答える。
「それはやっぱり危険だろう。これだけでっちあげてるのだから、同じようにもみ消されて・・・僕たちも、文字通り、もみ消されてしまうかもしれない」
「でも、これ以上、正攻法で攻めるのは難しいだろうな」
ロジもウィーンも、黙り込んでしまった。
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